HSPが「合わない人」と静かに距離を置くための心の守り方

HSPじゃない人の感覚に、心が深く傷ついてしまう理由

私は、昔から“がまんしてしまう”ところがあります。
相手の気持ちを考えすぎてしまい、「本当はやめてほしい」と感じても、言えないまま飲み込んでしまうことがあります。

そして相手にとっては
「大したことではない」
「気にする必要もない」
と思えるような出来事でも、私の心には深く刺さってしまい、ずっと残ってしまうことがあります。

これが、いわゆる HSPじゃない人の感覚とのちがい なのだと思います。

相手にとっては、本当に軽い一言かもしれません。

「ちょっと嫌だったな」くらいで終わることでも、
私はその場面を何度も思い出してしまい、胸の奥が痛くなってしまいます。

泣きたいわけではないのに、
“心がいっぱいになると涙が出てしまう” こともあります。

HSPの人が「泣きやすい」と言われるのは、弱いからではなく、
心が繊細に反応してしまうからだと思います。

一番つらいのは、苦しいことが伝わらないときです。

「そんなに気にすること？」
「考えすぎじゃない？」
「そんなことで傷つくと思わなかった」

相手は悪くありません。
でも、理解してもらえないことが、静かに心を削っていきます。

私は何度か「やめてほしい」と伝えたことがあります。
でも勇気が出ずに言えないときも多く、そのたびに胸の中に苦しさが溜まっていきました。

伝えられたときですら、伝わらないことがあります。

「そんなに？」
と驚かれたり、
「気にしすぎだよ」
と軽く扱われたり。

そのたびに
「ああ…やっぱり分かってもらうのって難しいな」
と感じてしまいます。

よくネットで「HSPは嫌われやすい」と言われることがありますが、私はそう思いません。

嫌われやすいのではなく、
心が疲れやすいだけだと思います。

そして疲れを感じると、
自分でも気づかないうちに距離をとってしまうのです。

私には、ある一定のラインがあります。

そのラインを越えると、
「もうこの人とは一緒にいるのがつらい」
と感じてしまいます。

それまでは笑っていたのに、
急に糸が切れたように“無理”になってしまう。

連絡を返すのがしんどくなったり、
会うのが怖くなったり。

でもそれは、相手が悪いわけでも、嫌いになったわけでもありません。

私の心を守るために必要なこと。

ただそれだけなんです。

HSPの人はよく、
「友達がいない」
「人と合わない」
と感じてしまうことがあります。

でもそれは、
合う人がもともと少ないだけです。

それはHSPに限らず、すべての人に言えることです。

どれだけ優しい人でも、
どれだけ努力しても、
合わない人は合いません。

そしてあなたを傷つけたり、苦しくさせたりする人からは、
静かに距離を置いていいのです。

離れることは逃げでも弱さでもありません。

自分の心を守るための、大切な行動です。

あなたを苦しめる人から離れることは、悪いことではありません。

「私が我慢すれば…」
「いい人そうなのに…」
そう思わなくて大丈夫です。

優しい人ほど、
自分の心を後回しにしがちだからこそ、

あなた自身を守る行動は、とても大切です。

あなたの心が安心できる場所を、
ゆっくり選んでいってください。